講師 道迫 真吾 氏(萩博物館総括学芸員)
演題 「幕末長州藩の軍事技術史観点からの再検討―大砲鋳造技術を中心に―」
日時 令和2年2月8日(土) 14:00~1:00
場所 大阪学院大学
19世紀半ば以降、海防強化が叫ばれたとき、長州藩が軍事技術的にいかに対応したかが報告された。まず、1840年代以降、長州藩は、長崎における情報をもとに在来技術のたたらを利用して、大小の青銅砲を鋳造した。その後1856年、佐賀藩を参考にして反射炉による鉄製大砲鋳造を試みた。しかしながら試行錯誤の段階で終わり、青銅砲鋳造に逆戻りをした。ただし、その後、製鉄場が設置され、洋式高炉についてはある程度の成功を収めた。以上のプロセスが多数のスライドともに丁寧に説明され、充実した討議に結びついた。