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第56回(令和4年度)年次大会

日時 令和4年10月15日(土)
場所 日本大学法学部

 本年度の年次大会は、日本大学法学部における対面開催と併行して、オンラインによるハイブリッド形式での実施となりました。大会のテーマは「軍事同盟と武力紛争」で、10時15分から開かれた総会において、次のような議案が報告・審議されて何れも異議なく承認されました。

一、令和三年度事業報告および収支決算報告、会計監査報告
二、令和四年度事業計画および収支予算案
三、令和四年度役員・委員名簿

 総会終了後、11時から赤木完爾氏(慶應義塾大学名誉教授)を講師にお招きして、「真珠湾前後の英米関係」と題する基調講演がおこなわれました。今回の講演では、1940年のイギリスとアメリカ・国力複合指標の解説・大西洋会談・独ソ戦の衝撃・大西洋会談前後の日米関係・英米軍事協力の推進・真珠湾の帰結・第二次大戦における英米関係の特質というトピックを踏まえつつ、太平洋戦争開戦期における英米軍事同盟形成のプロセスを論じていただきました。講演内容の詳細については、本特集号掲載の講演録をご覧ください。
 昼食をはさんで13時から4部会に分かれて、次のような内容で個人研究発表が実施されました。

 第一部会 司会:庄司潤一郎(防衛省防衛研究所)
 「冷戦期NATOの域外紛争への対応―フォークランド戦争を事例として―」 小川健一(防衛大学校)
 「国際法の視点からみた第一次および第二次世界大戦の発生と軍事同盟」 河合利修(日本大学)

 第二部 司会:相澤淳(防衛大学校)
 「西南戦争初動における海軍の対応―川村純義の判断処置を中心に―」 大井昌靖(会員)
 「日本海軍の第三次海軍軍備補充計画に関する一考察」 大澤由悠(中央大学大学院生)
 「日本海軍における初期の水雷兵器導入について」中尾光一(花園大学非常勤講師)

 第三部 司会:稲葉千晴(名城大学)
 「乾岔子島事件をめぐる関東軍内部の動きとその影響」 笠原孝太(日本大学)
 「スターリンの対日戦略と日ソ戦争について」花田智之(防衛省防衛研究所)

 第四部 司会:荒川憲一(至誠館大学)
 「南京国民政府時期の陸軍大学校における総理紀年週の活動について」 細井和彦(鈴鹿大学)
 「対伯工作の多角的検証―中国側からの視点、太平洋戦争の戦局を踏まえて―」 広中一成(愛知学院大学)
 「戦前期日本における軍事鉄道輸送の制度と能力」南井暉史(慶應義塾大学大学院生)

 今回は二年ぶりの対面開催となり、新型コロナウイルスへの警戒が続く中ではありましたが、会場に七八名・オンラインには三四名の参加者を得て、盛会のうちに大会を運ぶことができました。大会終了後、会員相互のコミュニケーションを図る懇親会を設けることができなかったのは残念ですが、基調講演を快諾いただいた赤木先生、また日ごろの研究成果を披露してくださった発表者各位に、大会委員一同深く感謝申し上げます。


(文責・淺川道夫)

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