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第52回(平成30年度)年次大会

大会会場の日本大学法学部本館

日時 平成三十年五月二十六日(土)~二十七日(日)
場所 日本大学法学部本館、靖国神社啓照館・遊就館

本年度の年次大会は5月26日・27日の日程で、「戊辰戦争百五十年」をテーマに日本大学法学部と靖国神社啓照館を会場として開催しました。第1日目は、まず日本大学法学部本館5階154講堂において9時45分から総会が開かれ、次のような議案が報告・審議されて何れも意義なく承認されました。

  • 平成二十九年度事業報告および収支決算報告、会計監査報告
  • 平成三十年度事業計画および収支予算案
  • 平成三十年度役員・委員人事

総会

総会終了後、10時45分から宮川禎一氏(京都国立博物館学芸部上席研究員)をお招きして「坂本龍馬の情報戦―薩長会談の陰で―」と題する基調講演がおこなわれました。講師の宮川氏は、東アジアの考古学を専門とする傍ら、坂本龍馬を中心とした幕末史の研究にも精力的に取り組み、著書執筆のほかテレビ番組の考証などでも活躍されている方です。今回の講演では、有名な史実でありながら現存する史料が少ない「薩長同盟」について、その仲介役を果たした坂本龍馬の視点から、ユニークかつ大胆な分析と推論を試みています。基調講演の詳しい内容は、『軍事史学』第54巻第3号に収載した講演録をご覧ください。

昼食と休憩をはさんで、今回の共通テーマとなった「戊辰戦争百五十年」をめぐるパネルディスカッションが、竹本知行会員(大和大学)の司会により、13時から14時30分まで行われました。パネリストは、既出の宮川氏のほか道迫真吾氏(萩博物館)・中村武生氏(京都女子大学)・原剛顧問(元防衛研究所)・淺川道夫理事(日本大学)の5人で、西洋兵学受容・軍制改革・軍事技術・戦法といった幕末維新期の軍事史をめぐる諸問題について、それぞれの専門を踏まえた意見が交わされました。

宮川氏の基調講演

部会② 共通論題   司会:影山好一郎(元防衛大学校)
続いて14時45分からは、共通論題・自由論題各二セッションから成る個人研究発表が、次のような内容でおこなわれました。

部会① 共通論題   司会:淺川道夫(日本大学)
「戊辰戦争の戦費調達策としての御用金―封建制から近代国民国家への過渡期の軍事財政―」小野圭司(防衛研究所)
「白河戊辰戦争における野戦築城と和田山陣地跡について」大塚進也(会員)
「戊辰戦争と淀藩―田邊家文書を中心に―」磯野圭作(会員)

「帝国海軍創設期の海兵隊―戊辰戦争から明治初期における海兵隊の活動から―」大井昌靖(会員)
「元治甲子戦争における新選組の軍事行動」中村武生(京都女子大学)
「陸軍主管の軍事海運制度の形成」岩村研太郎(海上自衛隊幹部学校)

懇親会

部会③ 自由論題  司会:荒川憲一(至誠館大学)
「ノモンハン事件前期への諸検討―ハルハ河渡河作戦開始までを中心に―」笠原孝太(サンクトペテルブルク国立大学大学院生)
「日本陸軍の中央指導部と現地軍の乖離について―ガダルカナルの戦いを通じての考察―」関口高史(防衛大学校)

部会④ 自由論題  司会:横山久幸(元防衛大学校)
「戦後日本の旧軍人団体と政治運動―軍人恩給の加算制復活を中心に―」山縣大樹(九州大学大学院生)
「軍事史教育研究とOperational Art(作戦術)―「軍人歴史家」と「純粋歴史家」の対話を考える―」北川敬三(海上自衛隊幹部学校)
「英国のスエズ以東への核配備の軍事的・政治的意義」小川健一(防衛大学校)

道迫氏による特別講演

個人研究発表終了後、17時30分から大会会場近くの「新荘園 飯田橋店」において懇親会が開かれました。懇親会の参加者は63名で、和やかな雰囲気の中会員どうしの歓談がおこなわれました。

大会二日目となる翌27日には、靖国神社啓照館において道迫真吾氏による特別講演が、10時から11時30分まで実施されました。講演は「戊辰戦争と楢崎頼三―萩博物館所蔵資料の紹介をかねて—」と題するもので、萩博物館に遺る楢崎頼三の個人資料を軸としながら、一人の萩藩士が明治維新という歴史的流れの中でどのような活動をしたのかを検証するものでした。具体的な資料にもとづいた講話は歴史のリアリティーを感じさせる内容で、聴講者の関心を誘っていました。詳細については、道迫氏からは講演内容を踏まえた論文を本特集号に寄稿して頂きましたので、そちらをご覧ください。

特別講演の様子

続いて靖国神社遊就館において開催されていた特別展「靖国神社御創立百五十年展 前編 ―幕末から御創建―」を、同神社の展示史料課員による解説を交えながら見学しました。常設展示では見ることのできない、遊就館所蔵資料が多数展示されており、まさに維新史を物語る資料として一見の価値がありました。

本年度の年次大会開催にあたっては、日本大学法学部の池村正道学部長より、第1日目の会場使用に関して多くのご配慮を賜りました。また第2日目につきましても、葛原和三監事のご尽力を通じ、靖国神社からのあたたかいご支援を受けることが出来ました。大会委員一同、深くお礼申し上げる次第です。

靖国神社啓照

活動報告

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