講師 広中一成氏(愛知大学国際コミュニケーション学部非常勤講師)
演題 「戦場から見た第二次長沙作戦―名古屋第三師団を中心に―」
日時 平成30年4月21日(土) 14:00~16:00
場所 大阪学院大学
1941年12月末におこなわれた第二次長沙作戦について報告がおこなわれた。この作戦は、日本軍の香港攻略のための陽動作戦であり、2週間余りに及ぶ戦闘で約6000人の死傷者を出した。なぜこれほどの損害が出たのか。作戦を指揮した阿南惟幾第十一軍司令官は、1938年1月、第109師団長として指揮した殲滅戦の成功のため、自己の能力の過信、中国軍を軽視するきらいがあった。第二次長沙作戦では、第三師団が本来の命令になかった長沙占領を具申する。阿南はこれを許すが、戦況を十分に分析しなかったようだ。そして第三師団は、中国軍により包囲され撃退された。