講師 生駒 孝臣氏(花園大学文学部専任講師)
演題 「楠木正儀と南北朝内乱」
日時 令和元年5月18日(土) 14:00~1:00
場所 大阪学院大学
楠木正儀の歴史的な位置の再評価が試みられた。正儀は正成の三男であり、兄・正行戦死後、楠木氏を率い活躍した。のち、南北両朝の和議を図り、北朝方につき、また南朝方に帰るなど去就が複雑であった。この背景として、報告者は、楠木一族の存在を考慮に入れる。千早赤坂の小武士団に過ぎなかった楠木武士団は、建武政権において正成が摂津・河内・和泉守護に任じられたことを契機に、正儀段階に至るまで拡大を続けていった。室町幕府が彼を勧誘したのも、広域的地域権力として成長していた正儀を取り込むことにより、円滑な当該地域の支配の実現を目指したといえるとの指摘がなされた。