第104回関西支部定例研究会
日時 平成27年4月25日(土) 14:00~17:00
場所 名城大学名駅サテライト(MSAT)
講師 横山久幸(防衛大学校総合安全保障研究科教授)
麻田雅文(岩手大学人文社会科学部准教授)
演題:(横山氏)「武器輸出から見た陸海軍の対中政策」
(麻田氏)「ソ連、特別赤旗極東軍の栄光と転落-奉ソ紛争、満洲事変、張鼓峰事件-」
今回の例会を貫くテーマは、20世紀前半における東アジアの国際関係史であった。横山氏の報告では、第一次世界大戦期における日本陸海軍の中華民国に対する武器輸出の態様の差異に焦点をあてたものであった。陸軍の積極さと海軍の消極さが浮き彫りにされ、その原因が考究された。麻田氏の報告は、特別赤旗極東軍の生成から解体を通じて、1920年代から1930年代のソ連の極東政策が考察された。スターリンの宥和と包囲をとり混ぜた対日外交と、それと必ずしも調子が合わない大粛清による極東軍事力の再編など興味深いテーマに関して活発な議論が行われた。